はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと」
今から10年前に私は小売業で働いていました。
レジの近くで品出しか何かの作業をしていたときだったと思います。
年配の夫婦がレジに商品を持ってやってきました。
レジの大学生バイトの男の子が対応して、商品をスキャンしていました。
すると夫婦の旦那さんの方が彼に向かって、
「君は、、、大学生かな?君は学校では何をしているんだい?」と聞いてきました。
「僕は大学生で、今は主に就活をしています。」
「、、、ということは君はそろそろ○ぬんだね。」
近くにいた奥さんが、旦那さんの肩をポンポンと叩きながら、
「あなた、それは違うわよ。」と言って笑っていました。
私は傍で聞きながら、「ああ、そっちの終活か。」と思いました。
最近では「デジタル終活」という言葉が言われたりします。
明確な定義はないそうですが、パソコンやスマホに保存されているデータやWebサービスのアカウントとパスワードやデータ情報と一般的に理解されているようです。
デジタル終活に関するものには、
お金に関わる「デジタル遺産」や思い出に関わる「デジタル遺品」があるそうです。
自分しか知らない銀行口座や証券口座、サブスクやアプリもあるでしょうし、見られたくない思い出の写真はたくさんあるでしょう。
最近では色々なサービスがあるため、IDやパスワードの整理もなかなかできていない人も多いのではないでしょうか。
今後、現代人は定期的に「デジタル遺産」や「デジタル遺品」になりうるものの整理をしなければいけませんし、各サービスのIDとパスワードの整理は必須になるでしょう。
10年前にはこんなことが必要になるとは思っていませんでした。スマホが誰もが持つ時代になり、数え切れないほどのアプリやサービスが溢れた現在において、年老いた親を見ると将来困らないための準備が必要なのは明らかです。
しかし、時間がたったとしても故人が残した写真を皆で集まって見て、笑ったり涙したりすることは変わらないのではないでしょうか。
そして、どれだけ時が経ち時代の変化の波が大きかったとしても、見てはいけないものを目にしたときの気まずさは決して変わらないのではないでしょうか
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